2002.04.18 距離と方位角の計算

 デジタルマップで直線を引くとき、注意しなければならないのは、それが開曲線になってしまうことだ。地球という球面を平面図にした地図上で直線を引いても、それは実際の地球に置き換えると曲線を描いてしまう。残念ながら、それを補正する機能は、デジタルマップには搭載されていない。そこで、WEBの出番となる。国土地理院が、方向と距離を正確に知りたい二点間それぞれの座標を入力すれば、たちどころに答えをアウトプットするサービスを行っている。

 デジタルマップは、正確な座標データを持っているから、測りたい二つの地点それぞれの座標はデジタルマップから読み取ることが出来る。それを国土地理院のサイトの「距離と方位角の計算」というページのフォームに入力してやれば、実際の地球上での二点間の距離と方位が表示される。ここで用いられる計算式は、一般的な曲線解析式のベッセル関数と国際測地学協会)及びIUGG(International Union of Geodesy and Geophysics:国際測地学及び地球物理学連合)が1979年に採択した、地球の形状、重力定数、角速度等地球の物理学的な定数及び計算式である「GRS80=Geodetic Reference System(測地基準系)1980」のどちらかを選択できる。日本の国土の範囲内で引くレイラインの長さでは、ベッセル関数とGRS80の答えの差はごくわずかだ。

 デジタルマップがこういった関数を実装して、アウトプットされたデータをそのままマップ上に表示する機能を持っていれば簡単なのだが、今ところ、そこまでの対応を予定しているメーカーはないようだ。だがいずれ、地球規模の俯瞰からシームレスにご町内レベルまでズームアップ・ダウンできたり、航空機で上空を飛んで地上を俯瞰したような映像も表示できる3Dマップも現れるはずで、そうなれば、当然、そういった機能も実装されるはずだ。

 ちなみに、国土地理院では、計算式を公開している......ぼくにプログラムの知識があれば、このサイトで実装させたいところなのだが。

国土地理院「測量計算」ページ

 

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