三月の半ば、奈良東大寺の二月堂では、「お水取り」と呼ばれる儀式がおこなわれます。
これは、二月堂の下にある『若狭井』から聖水をくみ取り、香水壺と呼ばれる1200年前から行われてきたお水取りの聖水が収められた壺に入れるとという儀式です。
この儀式までの間、多くの僧侶が身を清め、さらに大きなかがり火を持って、二月堂全体を清めます。
若狭井から汲み上げられた聖水は、人においては不老長寿をもたらすとされ、さらにこの水を仏前に供えて祈ることで、国家平安が保たれると伝えられてきました。
この二月堂のお水取りに先立って行われるのが、若狭神宮寺の閼伽井から聖水を汲み上げ、二月堂の若狭井に繋がると伝わる遠敷(おにゅう)川に注ぎ入れる『お水送り』の儀式です。
神宮寺本堂の中で行われる修二会に始まり、お水取り同様の巨大な松明による清め、そして、大護摩によって清められた閼伽井の聖水が出発します。
これに続いて何千という手松明の灯りが、遠敷川に沿って続いていきます。
鵜の瀬の注ぎ場まで2kmあまり。手松明の火がちょうど燃え尽きるタイミングで到着すれば、望みがかなうとされます。
今回のツアーは、この1200年以上も続く神秘の祭りの中に、若狭に秘められた「不老不死伝説」のクライマックスを探ります。
--参考--
・2009年お水送りツアー
・不老不死伝説を巡る2007