東北不思議紀行 その1 ―巨石信仰と謎のピラミッド−

 東北各地には、 縄文時代の祭祀遺跡とされるストーンサークル(環状列石)や人工のピラミッドさ噂される山が数多くある。その中でも有名な秋田県鹿角の大湯環状列石から近くに聳える黒又山を結び、そのラインを延長すると、青森県新郷村の大石神ピラミッドに突き当たる。

 さらに、その30kmの長さに達するラインを底辺として、北は三内丸山遺跡を頂点とする直角三角形が現われ、南は岩手県の姫神山を頂点とする相似形の三角形が現われる。

 東北の太古に遡る歴史を秘めたこのレイラインには、いったい何が秘められているのか?

(取材 2002年8月6日−10日)


[INDEX]
姫神山にまつわる神話とレイライン
大地に秘められたモノそして大日霊貴神社
大湯ストーンサークルとクロマンタ
黒又山をとりまくもの、十和田神社の秘密
竹内文書と大石神ピラミッド
縄文をつなぐものたち


アウトライン
 本編に先立って、今回報告する北東北のエリアを概観しておこう。

大湯環状列石−黒又山−大石神ピラミッドを結ぶ直線と周辺。野中堂遺跡は大湯と対をなす環状列石。キリストの墓、十和利山、迷ヶ平は、いずれも竹内文書に記されているもの。十和田神社は、東国平定の折に坂上田村麻呂が建立したと伝えられる。
■大湯環状列石(A)
N40°16′11.5″
E140°48′24.7″
■黒又山(B)
N40°16′51.4″
E140°49′29.8″
■大石神ピラミッド(C)
N40°26′28.5″
E141°05′02.2″
■A-B
1969.8m
51°19′38.7″
■A-C
30269.2m
50°57′13.2″
*A-BとA-Cで方位角のズレは20″ほど。大湯環状列石も大石神ピラミッドも大規模なもので、ポイントを置く位置によって、この程度の誤差が生じる


大湯−大石神ラインを底辺にして、三内丸山を結ぶと現われる直角三角形。三内丸山の周辺にも環状列石が多い。小牧野遺跡、太師森遺跡はその代表格。


大湯−大石神ラインを底辺にして姫神山を頂点とする直角三角形。姫神山の近くにも、浮島古墳群、釜石環状列石といった縄文時代の遺跡がある。

 今回の取材コースは、東京からアプローチして、盛岡を基点に、姫神山、送仙山、浮島古墳群、そして釜石環状列石から、いったんレイラインを外れて、八幡平を越え、大湯へ向かって北上した。さらに、大湯から十和田湖を経由して大石神ピラミッド、キリストの墓がある青森県新郷村へ。再び十和田湖へ戻り、黒石から青森市内の三内丸山へ向かった。

 盛岡から黒石までは比較的天気に恵まれたものの、青森へ向かう途中から雨となり、日程の都合もあって、北部の取材は克明にはできなかった。エリアがかなり広い地域にまたがるので、これから幾度か現地調査を行いたいと思っている。

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