聖地観光研究所とは

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 2002年より運用してきた「レイラインハンティング」サイトをリニューアルすると同時に、 「聖地観光研究所(レイラインプロ ジェクト)」と改称し、新たなサービス展開を開始しました。

 ちょうど世紀の変わり目にGPSが民生用に開放されると同時に実用的なデジタルマップが登場しました。これらを使って「レイライン」 と呼ばれる聖地を結ぶラインの検証してみようという思いつき がレイラインハンティングを立ち上げるきっかけでした。

 デジタルマップで、日本にある寺社仏閣や古墳その他の遺跡などの向きや配置を特定します。さらにそのデータをGPSに転送し、現場で は、実際の社殿や参道の向きとシミュレーションで得られたデータが合致するかどうかを確かめます。さらに、GPSを使って実際にレイライ ンを辿ることで、地図には記載されていない物件が見つかったり、古い街道がレイラインに沿っていることなどが発見できます。そこから、太 古・古代からある「聖地」が非常に正確に方位を意識して設計されており、さらに聖地のネットワークであるレイ ラインを形作っていることがわかりました。そうした経験を積み重ねていくうちに、気軽な地図遊びのつもりではじまったレイラインハンティ ングはどんどん深化していきました。

 聖地設計を行った人間は何を目的にしていたのか、そして、正確な測量技術もないと思われる古代にどうやって正確な聖地の配置を行った のかを追求するために、日本神話や古文献に現れるエピソードが聖地の構造によって表現されていることに気づき、日本史や世界史の資料を渉 猟してい くこととなりました。

 近年は様々な地質学データが公開され、活断層の位置や磁気異常分布、重力分布などをデジタルマップ上で見ることができるように なりました。これらのデータを聖地の分布図にレイヤー表示させると、活断層上に聖地が並んでいたり、重力や磁気異常の顕著な場所に聖地が 置かれているといったこともわかりました。これは、太古、古代の人々が、研ぎ澄まされた感覚を持ち、こうした地球物理的現象を感知してい たことを物語っています。

 一時期「パワースポット」という言葉がブームになりましたが、よく意味の分からないスピリチュアル的なこの言葉と違い、聖地の構造ま でを含めた「レイライン」は客観的なデータによって検証できます。また、スマホに搭載されるコンパスや様々なアプリを使うことによって、 よりスピーディに現場で聖地の構造を分析することができるようになりました。

 個人的な興味からスタートしたこの取り組みは、今まで文献資料からでしか分析されたことのない聖地の新たな観点からの検証を可能と し、史実で伝えられてきたこととは異なる意図を発見したり、日本神話に語られている物語がじつは古代の政治地図を描いているものだったり することを解明することとなりました。また、廃れてしまった祭祀の形や意図も明らかになっています。

 今年(2016年)に入って、JALが「光の道」と銘打って、「嵐」が登場する印象的なコマーシャルを放映しています。福岡県の立春と立冬 の方位を指す宮地 獄神社の参道の階段を登る嵐たちの横を地元の子供たちがすり抜けいきます。そして、階段の上に辿り着いた子どもたちが振り向き、指差して 叫びます。「光の道や!!」と。それにつられて振り向いた嵐たちの目には、遠く海まで伸びる参道のさの中心に沈んでいく夕陽が映ります。 その夕陽は参道をオレンジ色の光の道に浮かびあげ、鳥居の影を本殿へと導いていきます。こうした光景は、じつは日本中にたくさんあります。それも次々に明らかになっていま す。それらは、先人たちが残してくれた貴重な財産です。

 2010年に拙著『レイラインハンター』を発表して以降、地域活性に関わる団体や企業の方々から、レイラインハンティングによって地域に眠 る聖地を掘り起こしたり、すでにある聖地に秘められた意味を見つけ出し、それを観光資源として活かせないかという相談を受けるようになりまし た。さらに、実地に聖地を調査して、観光資源としての活用を提案するといった案件も受注するようになりました。

 そんな事情もあり、「レイラインハンティング」を「聖地観光研究所」としてリニューアルし、全国各地の聖地に光を当てるとともに、聖地調査 等の案件の窓口とすることにしました。

 「観光」とは本来は文字通り「光を観る」という意味でした。光が演出する神々しい光景と向き合い、自然の偉大さや超自然的な雰囲気を 感じ取ることが観光でした。そうした本来の「観光体験」を取り戻し、自然の中の人間の存在位置を確かめることは、今、とても重要になって いると思います。そうした「場」である聖地の構造を解析し、その歴史的・文化的意味を明確にして、たくさんの人たちに聖地観光体験の素晴 らしさを味 わっていただけたらと思います。

 そのために、日本各地の聖地に再び光を当て、このサイトでご紹介していくほか、観光資源としての活用方法やツアー、イベントなどの助 言をしていきたいと思います。

 ご感心を持たれた方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

聖地観光研究所代表 内田一成


■ 実績 ■

【調査・アドバイザー】
伊豆急行沿線聖地観光資源調査・ツアー企画 (2013年 ㈱TBSビジョンと協同)
別所温泉観光協会聖地資源調査・アドバイザー (2014年)
香川県三豊市聖地観光資源調査 (2015年)
福島県いわき市聖地観光資源調査 (2015年~ ㈱TBSビジョンと協同)
四国聖地調査とツアー開発(株式会社四国遍路と協同)
その他、寺社の観光開発、企業施設・個人住宅唐等の立地調査及びコンサルティング

【出演】
『ゲノムの予言』出演・企画協力 (2002年 スカイパーフェクTV)
『レイラインハンティング』企画・出演 (2007年 NBS長野放送)
『ビーバップハイヒール』ゲスト出演 (2014年 ABC朝日放送)
『太陽と大地の聖地 上田・別所温泉を巡る旅』企画・出演 (2016年 BS-TBS)

【講演・トークショー】
「四谷・天窓トークライブ」 (2002年)
「瀬戸内国際芸術祭男木島トークライブ」 (2010年)
「三重県美味し国起こし専門家派遣講師」 (2011年 三重県)
「京都に秘められた謎」京都西京区医師会講演 (2015年)
「里山の精神史:里山の霊性の過去・現在・未来」千曲流域学会パネリスト (2015年)
「信州の魅力発見シンポジウム」長野大学講演 (2015年)
「いわきのレイライン」いわき観光ビューロー講演 (2015年)
「鯖江のレイライン」鯖江文化センター講演・ワークショップ (2015年)
「いわきレイライン探検隊」いわき観光ビューロー講演・ワークショップ (2016年~ 定期的に開催)
「IZU HEJI -アマつたえしモノ」聖地写真家・久保田光一氏、宝珠悉皆師・那須勲氏とのトークショー (2016年)
「富士へ連なる伊豆の聖地  トークセッション 」(2017年 宝珠悉皆師・那須勲氏との対談 三嶋大社宝物館ギャラリーに て)
「水と聖地 トークライブ」(2017年7月予定 原宿「水カフェ」ホールにて)
「板橋天祖神社 トークライブ」(2017年7月30日 LEY WATCH PROJECT)
「鯖江街角歴史浪漫コンサート トークライブ」(2017年10月28日)

【講師・その他】
朝日カルチャーセンター湘南教室講師 (2010年~)
朝日カルチャーセンター横浜教室講師 (2016年~)
中小企業庁「ミラサポ」地域活性・ものづくり専門家(2016年~)

【著作等】
『レイラインハンター』 (2010年 アールズ出版)
その他、雑誌寄稿、インタビューなど多数



■ お問い合わせ ■

【調査・コンサルティング】

●長野県別所温泉・「太陽と大地の聖地温泉」コンセプトワーク
besshobesshobessho

●伊豆急行沿線聖地観光開発
izuizuizu

●施設立地条件調査及びコンセプトワーク
fujifujiobobob

 観光資源としての聖地の調査と観光プランニング、寺社様の立地・歴史調査とレポート及びコンサルティング、企業様及び個人様の 施設の立地調査とアドバイスなど承っております。

 マップデータによるシミュレーション、GPSその他のデバイスを用いた実地調査、さらに文献や聞き取り調査等を行い、レポート作成およ びコンサルティングまて、必要なボ リュームに合わせて実施いたします。料金は調査内容や期間によって変わります。
例)
 ・基礎調査(簡易型) :     資料を元にしたシミュレーション+実地調査1泊2日+簡易レポート    → 100,000円(交通費・宿泊費別途)
 ・基礎調査(滞在型) :     資料を元にしたシミュレーション+実地調査1週間+レポート              → 300,000円(交通費・宿泊費別途)
 ・コンサルティング :    基礎調査後のフォローアップ。実地ミーティング1泊2日                       → 100,000円/月(交通費・宿泊費別途)
 ・メール相談 :                メールによるお問い合わせに答えて簡易分析                                           →  20,000円/件


【講演・ワークショップ・ツアーガイド】
 講演とワークショップのご依頼も随時受け付けています。
 講演は基本1時間。「聖地とは何か? 聖地探索の方法論」が基本テーマです。個別の地域に合わせたテーマの場合は、先に調査を行ってか らの講演となります。
 ワークショップは、座学1時間半・フィールドワーク2-3時間のセットです。フィールドワークに伴う事前の調査が必要になります。
 その他、ツアーガイドなども行っております。このサイトで紹介している事例の他、事前調査の後に現地ガイドすることも可能です。


【出演・寄稿・インタビュー】
 テレビ・ラジオ等の番組出演、雑誌寄稿、インタビュー依頼も受け付けております。また、番組企画、雑誌記事の取材企画から取材 も行っております。


【商品開発アドバイス等】
 寺社様のお守りなど、信仰にまつわる商品の開発やPRプラン策定。土地の個性に根ざした商品の開発アドバイス、PRプラン、 WEBサイトやSNS展開のプロデュースなども行っております。

** お問い合わせ先 **
 〒331-0811
  埼玉県さいたま市北区吉野町1-363-5 A102
 聖地観光研究所
 内田一成 uchida@dclweb.com